アルコールハラスメント
直接的な法令定義なし(パワハラ規制・労働安全衛生法と関連)
定義
飲酒に関わる嫌がらせ行為全般。飲酒の強要・イッキ飲みの強制・飲み会への参加強制・飲まない人への圧力・飲めない理由を無視した強制などが含まれます。
種類・分類
飲酒の強要
断れない雰囲気の中でお酒を飲むよう強制する
イッキ飲みの強制
大量のアルコールを一気に飲むよう強制する(急性アルコール中毒のリスク)
参加の強制
飲み会への参加を事実上強制し、不参加者を不利益に扱う
飲めない理由の無視
体質・宗教・妊娠・薬の服用などの理由を無視して強制する
具体的な事例(○ 問題なし / × ハラスメント)
×
「社会人なんだから飲めないとダメだ」と新入社員に飲酒を強要する
飲酒の強要はアルハラです。体質・信教・価値観を無視した強制は許されません。
×
イッキ飲みを強要して急性アルコール中毒にさせる
最悪の場合、死亡事故につながります。強要した側は傷害罪・業務上過失致死を問われる可能性があります。
×
飲み会を欠席した社員に「付き合いが悪い」と言い評価を下げる
飲み会の不参加を理由にした不利益取扱いはアルハラ・パワハラに該当します。
○
飲めない人にはノンアルコールを勧め、本人の意思を尊重する
飲めない・飲まない人の意思を尊重することが飲み会での基本マナーです。
事業主が講ずべき措置(厚労省指針)
1
事業主の方針の明確化と周知・啓発
ハラスメントの内容や、行ってはならない旨の方針を明確にし、管理・監督者を含む全ての労働者に周知・啓発する。
2
相談に応じる体制の整備
相談窓口をあらかじめ定めて労働者に周知し、担当者が内容や状況に応じて適切に対応できるようにする。
3
迅速かつ適切な事後対応
相談があった場合は事実関係を迅速・正確に確認し、被害者への配慮と行為者への措置を適正に行い、再発防止に取り組む。
4
プライバシー保護と不利益取扱いの禁止
相談者・行為者等のプライバシーを保護し、相談したこと等を理由とする不利益な取扱いを行ってはならない旨を定め、周知する。
5
原因・背景となる要因の解消
業務体制の整備など、ハラスメントの原因や背景となる要因を解消するために必要な措置を講じる。
被害を受けたときは(相談先)
▸はっきりと意思を伝える:「やめてください」と自分の意思を伝える。受け流すだけでは状況が改善しないことがあります。
▸会社の相談窓口に相談する:ハラスメントは個人ではなく会社の問題です。人事・労務の相談担当や信頼できる上司、労働組合にも相談できます。
▸労働局に相談する:会社で対応されない場合は、都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)や総合労働相談コーナーへ(匿名可・無料)。
イッキ飲みの強要は死亡事故につながる危険な行為です。「場の雰囲気」「強要したつもりはない」は免責理由になりません。会社として飲み会のルール・ガイドラインを作成することが重要です。
出典:厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」および各ハラスメント防止指針(ポータルサイト「あかるい職場応援団」)を参考に作成。個別の該当性は事情により異なり、最終的な判断は専門家にご相談ください。
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