マタハラ・パタハラ・ケアハラ
男女雇用機会均等法・育児介護休業法/防止指針(平成28年厚労省告示第312号 等)
定義
妊娠・出産・育児・介護に関する制度の利用や状況を理由とした不利益な取扱いや言動のこと。厚労省指針では、①制度等の利用への嫌がらせ型(育休・産休等の利用に関する言動)と、②状態への嫌がらせ型(妊娠・出産等の状態に関する言動)に整理されています。女性だけでなく男性も対象で、妊娠・出産はマタハラ、男性育休はパタハラ、介護はケアハラと呼ばれます。
種類・分類
マタニティハラスメント
妊娠・出産・産休取得への嫌がらせや不利益取扱い
パタニティハラスメント
男性の育休取得・育児関連制度利用への嫌がらせ
ケアギバーハラスメント
介護休業・時短勤務などの利用への嫌がらせ
具体的な事例(○ 問題なし / × ハラスメント)
×
妊娠報告をした社員に「時期が悪い」「迷惑だ」と言う
妊娠・出産への否定的な発言はマタハラの典型例です。
×
育休を取得しようとした男性に「男が育休?非常識だ」と妨げる
男性の育休取得への嫌がらせはパタハラです。育介法により育休は男女問わず権利として保護されています。
×
産休復帰後に元の部署ではなく格下の部署に異動させる
育休取得を理由にした不利益な配置転換はマタハラです。
○
妊娠報告を受け、業務の調整について丁寧に話し合う
本人の状況に配慮した業務調整は適切な対応です。
事業主が講ずべき措置(厚労省指針)
1
事業主の方針の明確化と周知・啓発
ハラスメントの内容や、行ってはならない旨の方針を明確にし、管理・監督者を含む全ての労働者に周知・啓発する。
2
相談に応じる体制の整備
相談窓口をあらかじめ定めて労働者に周知し、担当者が内容や状況に応じて適切に対応できるようにする。
3
迅速かつ適切な事後対応
相談があった場合は事実関係を迅速・正確に確認し、被害者への配慮と行為者への措置を適正に行い、再発防止に取り組む。
4
プライバシー保護と不利益取扱いの禁止
相談者・行為者等のプライバシーを保護し、相談したこと等を理由とする不利益な取扱いを行ってはならない旨を定め、周知する。
5
原因・背景となる要因の解消
業務体制の整備など、ハラスメントの原因や背景となる要因を解消するために必要な措置を講じる。
被害を受けたときは(相談先)
▸はっきりと意思を伝える:「やめてください」と自分の意思を伝える。受け流すだけでは状況が改善しないことがあります。
▸会社の相談窓口に相談する:ハラスメントは個人ではなく会社の問題です。人事・労務の相談担当や信頼できる上司、労働組合にも相談できます。
▸労働局に相談する:会社で対応されない場合は、都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)や総合労働相談コーナーへ(匿名可・無料)。
2025年4月から、介護に直面した社員への個別周知・意向確認が義務化されました。制度を利用したいと言い出せない職場環境そのものを改善することが重要です。
出典:厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」および各ハラスメント防止指針(ポータルサイト「あかるい職場応援団」)を参考に作成。個別の該当性は事情により異なり、最終的な判断は専門家にご相談ください。
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